今ソーシャルディスタンスや感染を防ぐための隔離をするという内容が多く聞かれます。
そこで母の甲状腺がんのアイソトープ治療を思い出しました。
アイソトープ治療は簡単に言うと放射性物質を含むカプセルを飲むことになります。そのため専門の施設で行います。
体内の放射能が低くなるまで施設で隔離されるのですが、室内に持ち込んだものはすべて廃棄されるため、母の個人的な持ち物は眼鏡のみ。
パジャマや下着も捨てるので、捨てていいものを選びました。
面会もできず、食事は外に置かれたものを自分で部屋に入れる。
ゴミを少なくするために、どれくらい食べられるかをその都度確認。
ゴミは室内で結んでおく。
すべてのコミュニケーションは画面越し。
カメラで様子を見る形でした。
部屋の外に大量の水を買っておき、なくなったら看護師さんに入れてもらう。
本当にたくさんの制約がありました。
説明を受けただけでもひどく切なかったのを覚えています。

専門の施設を出たあとも、
小さなお子さんや妊婦さんには近づかない、
食器も共有しない、
トイレは2回流して、
お風呂は最後に入る。
もちろん、部屋は別々です。
母の食器はすべて100均のプラスチック。
紙だと残ってしまうので廃棄します。
帰宅後3日と言われていましたが、念のため帰宅せず3日をホテル宿泊。
帰宅後さらに3日は隔離生活をしました。

今現在も新型ウィルス以外の疾患を抱えて治療をしている方がいらっしゃいます。
同じ甲状腺がんを闘う方へ、
残念ながら母は他界しましたが、
何かかしら情報を発信できたらと思っています。