多くの原因が重なって起こるアトピー性皮膚炎。
長く続く炎症に困り果てた患者さんがセラにも多く相談にいらっしゃいます。
ビタミンEオイルを使用する方法や普段の生活のアドバイスをさせていただきますが、かなり深いお悩みを持っている方が多いと思います。

アトピー性皮膚炎は、痒みが主たる症状となっている慢性的な炎症性の疾患です。
免疫の機能障害のほか、体質や環境によっても左右されます。

アトピー性皮膚炎は免疫が過剰に反応し炎症が起きている状態です。
過剰な反応を起こす原因として、アレルギーを起こしやすい体質であることが考えられます。
IgE抗体を持ちやすかったり、遺伝的なもの、喘息や鼻炎などがアトピー素因です。
さらにアレルゲンとなる埃やダニ、花粉、金属のほか、カビ、紫外線などの刺激物質からの影響が主な要因です。
また他にストレス、疲労なども免疫を不安定にして悪化させることになります。

これらのアレルギーの要因となるのをできるだけ避けることがまず第一です。
環境を適切に保つことや、自分自身を清潔にすること、使用する石鹸や洗剤、身に付ける素材に注意することなどが考えられます。
食事や睡眠といった基本的な生活そのものを見直していくことも大切です。

ビタミンEオイルを使用しての肌機能の改善もおすすめしています。
ビタミンEは肌細胞の酸化を防ぎ、肌の弾力性や保湿の手助けをしてくれます。
肌を細胞から修復してくれるので、ターンオーバーで新しい肌が出てくるときにキレイな肌になっているという報告をよくいただきます。
肌の細胞膜を構成しているリン脂質という脂肪酸は、活性酸素によって酸化してしまい、細胞が壊れてしまいます。
これがアトピー肌を悪化させていく原因になります。そのため強い抗酸化作用をもつビタミンEが有効とされているのです。

ビタミンEオイルは肌にそっと吸収させる形で使用します。
できれば、化粧水で水分を入れるかお風呂上りの湿った肌の上から重ねてもらうのがいいと思います。
オイルは手にとったら優しく肌に当てること。乾燥していてすぐに吸収してしまう方が多いので、まだ肌が欲している間は繰り返しオイルを吸収させてください。
肌からも体の内側からも整えていくことで、アトピー肌の改善につなげていきましょう。