癌

がんは、年代が上がると二人に一人はかかる
と言われるほど身近な病気になってきました。

皆さん、自分もがんに罹るのではないかと不安に思われると思いますが、
がんは一日で突然発症するものではありません。
ウィルスのように外から入ってくるのではなく、
私たちのからだを形づくっている細胞から生まれているのです。
がんは、正常な細胞の遺伝子が繰り返し傷つくことでがん細胞に変わり、
がん化していきます。
1つの傷ついた遺伝子が分裂を繰り返し、
がんは成長していきますが、
途中で早期発見されない限り10年20年という時間をかけて、じ

わじわと成長していくことになるのです。

通常であれば細胞は増えたり減らしたりすることができます。
たとえばどこかを怪我したとすると、
白血球を増やして傷を癒そうとしますが、
傷が治ると白血球はもとに戻ります。
ですが、がん細胞は増え続けることができ、
隣にある臓器や血液などにのって無限に広がっていきます。

このがん細胞は、
からだの中で日々数千個も生まれていると言われていますが、
私たちにはがん細胞を発見して退治する機能がもともと備えられています。
この機能のことを免疫といいます。
免疫とは、細菌やウィルスなどを自己か非自己かで判断し、
自分ではない異物を攻撃し排除しようとするシステムのことです。
当然がん細胞に対しても免疫の機能が作動しますので、
すべてのがん細胞が成長していくとは限りません。
ですが、がん細胞も免疫細胞を妨害する「がん免疫逃避機構」を持っています。
また、もともとは自己の細胞から変化していくため
見分けにくいということも分かっています。
現在これらを防ぐ治療も数多く存在していますが、
やはり免疫力を再構築していくことが、
がん細胞と闘うためにも、
転移や再発を防ぐためにも重要なことになってくると思います。

私たちは日々がん細胞と闘っています。
体内にがん細胞があるかないかが問題なのではなく、
がんに対する免疫力がポイントになるのです。

 

がんを発症すると、
どうしても病気そのものだけに目を向けてしまいがちです。
ですが、がんそのものの治療以外の面のほうが、
かえってつらいのだと皆さんおっしゃいます。
がんの大きさや腫瘍マーカーの数値を追い、
抗がん剤や放射線治療など、
がんそのものにどのように対処していくのかを考えていくことも
もちろん大切なことですが、
治療も含めて日常生活は毎日やってくるものです。
がんを発症している部分以外の身体の存在を忘れてはいけないと思います。

私たちのからだは、60兆個の細胞でできていて、
その20%が日々生まれ変わっていると言われています。
そのすべてが、がん細胞であるわけではありません。
むしろ、がんと闘うための治療によって、
正常な細胞をも攻撃してしまうこともあります。
私たちのからだは異物を攻撃する免疫のシステムを持っているのですから、
がん以外の細胞がいかに健康であるかによって転移や再発を防いでくれます。
からだ全体の免疫力を上げていくことが大切なのです。

 

正常な細胞が、がんへと変化してしまう原因ははっきりとはしていませんが、
リスクが高まる原因については研究報告がされています。
そのなかで一番可能性が高いのが喫煙です。
たばこの煙りには約60種類の発がん性物質が含まれていると言われています。
肺がん、食道、咽頭がんのほかにも、
腎臓、膵臓、肝臓、卵巣がんなど15種類ものがんになる可能性があるので、
非常にリスクが高いことがお分かりいただけると思います。

反対に、喫煙と食生活といった生活習慣を見直すだけで全体の3分の2は、
がんを予防できるのです。
原発部分がどうにか快方へと向かったとしても、
今まで通りの生活を送っていれば、やはり転移や再発の恐れがあります。
喫煙、飲酒、運動不足、野菜不足など
何かかしらの原因となる部分があったと考えれば、
その改善が必要となります。
からだ全体の免疫力を高めて、
がん細胞に変化させないためにも、
再発や転移を避けるためにも、
毎日の生活習慣は本当に大切なことです。
流れるように過ぎてしまう毎日を
一日一日どのように過ごしていくのかを考えていきたいと思います。

 

 


 

関節リウマチ

関節リウマチは自己免疫疾患です。
関節とは骨と骨の連結部分のことで、
間のクッションの役割となる軟骨とそれを包む関節包や滑膜などで構成されています。
関節リウマチは、この滑膜に炎症が起こります。
複数の関節で左右対称に起こることが多いのが特徴です。
朝の手足のこわばりや腫れがあり、進行すると関節に変形が見られ、
日常生活にも支障をきたすようになります。


関節以外の症状としても血管や細胞の間にある組織にも炎症が起こり、
微熱や全身のだるさ、疲労感が出ます。



そのため、関節リウマチの活動性が高いときは、微熱や疲れを感じやすくなります。
関節に腫れや熱感があり、関節を動かすとより痛みが強くなるため、

強い刺激を入れることはできません。
ですが動かさないでいると、関節が固まってしまったり、筋力も落ちてしまいます。
活動期には安静にし、ビタミンEオイルを塗布しておくことをお勧めしています。
冷感のあるビタミンEオイルを塗っておくと、炎症や腫れにも効果的です。

ビタミンEオイルは、血行を促進して、要らないものを流すため、
痛みを和らげ、腫れにもアプローチしてくれます。
そのため落ち着いている時期には、
ビタミンEオイルでのマッサージで全身の流れを調整し、
筋肉の緊張を緩和し、関節のまわりを緩めて負担を減らすことができます。
強い圧を加えたり、関節を動かさないので、安心して受けていただけると思います。

 

 


 

乳がんの術後

  

セラ治療院にいらっしゃる、がん患者さんのなかで一番多いのは乳がんです。
乳がんの術後にリンパを切除したケースが非常に多く、リンパ浮腫が見られることもあります。
リンパ浮腫とは、リンパ管を流れるリンパ液が滞ることで起こる浮腫のことです。
リンパは動脈と静脈とともに「第三の循環」と呼ばれます。
血液は心臓から送り出されると、毛細血管へと巡り、毛細血管に栄養素などを供給した組織液のほとんどは
血液として心臓に戻りますが、約15%戻らずにリンパ液として回収されます。
リンパ液は最終的に頸部の静脈角に合流し心臓に循環します。
この循環がうまくいかなくなることで、リンパ液が残り浮腫が起きます。
どんな原因かにかかわらず、放置すると浮腫はひどくなります。手や足が重く、
服の着脱がしにくいなどといった日常生活に支障が出たり
炎症を起こしやすく病状がさらに悪化することもあります。

リンパ浮腫の治療には、手術のほか弾性着衣や包帯での圧迫療法や運動療法などが複合的に行われます。
そのなかの一つにリンパドレナージリンパマッサージ)があります。

ドレナージとは排液のことで、リンパドレナージはリンパ液の排液という意味になります。
ビタミンEオイルマッサージは、筋肉を揉む一般的なマッサージとは異なり優しい圧で行うマッサージです。
リンパ浮腫が見られる場合には、皮下にあるリンパ液を深部へと流していきます。
ビタミンマッサージは直接手で触れ、ビタミンEが血行を促進、ゆったりと流していきます。
皮膚の健康も保ってくれるので皮膚が傷ついて炎症を起こすのを避けることができます。
ぜひ悪化する前に、日常のケアとして取り入れてみてください。